インクルージョン -Inclusion-(6.0-8.0)
2008年09月06日
<あ・ら・す・じ>
老朽化のため、取り壊しが決まりながらもいまだ着工されずにいる鳴島団地3号棟。
物語の舞台はそんな最近みかけるようになった、日常の風景から始まる。
その廃団地で起きる殺人事件。
8人の登場人物は、それぞれの立場から事件と関わりを持つこととなる。
<キャラクター紹介>
嘉納 千紗(かのう ちさ)
最近一軒家に引っ越してきた少女。
やっと飼う事が出来るようになった愛犬ガッツとの散歩が日課。
永津 龍哉(ながつ りゅうや)
元はヤクザの親分の世話を申し付かっていたチンピラ。
ヤクザの跡目争いに巻き込まれて鳴島団地に潜伏する。
澤田 遥(さわだ はるか)
恋人に裏切られた元鳴島団地の住人。
想い出の場所で自殺する為、団地にやってきた。
司馬 喬(しば たかし)
鳴島団地3号棟の管理人だった男性の孫。
祖父の残した謎の鍵の意味を知る為、団地にやってくる。
来宝 史佳(らいほう ふみか)
鳴島団地の廃ビルに住む女性。
探し物をする為にこの場所にいる。
望月 奈衣(もちづき なえ)
団地で起きた殺人事件の被害者の元・友人。
彼女の友人の死について調べる為団地にやってくる。
香城 佐里(こうじょう さり)
ゴスロリ系でテディベアを持ち歩く浮世離れした少女。
いじめを受けており、その現場として鳴島団地に連れて来られる。
西原 裕紀(にしはら ゆうき)
佐里に一目惚れした少年。
佐里の後を追い、鳴島団地にやってくる。
このホームページはブーストオンより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はブーストオンに帰属します。
たろんなーどさんのレビュー
<システム周り>(ver.1.00)
システムは基本的には1本道のノベル。
上に上げた8人それぞれの視点を選択する以外は、選択肢はありません。
最初に選べるシナリオは千紗、龍哉、遥の3人で、この3人をクリアすると、次のシナリオが選択できるようになります。
同じ事件を違う立場から見たショートノベルが8本と言う形式です。
よって、難易度は全くなく、1回通してみれば全てのCG・文章を見た事になります。
プレイ時間は各シナリオ1時間半前後が8本で総計10時間強程度です。
詳しいシステム周りは上記参照。
スキップの既読・未読がついていませんが、上で書いたように1本道なのでそれほど必要は感じません。
それ以外最低レベルでは全て揃っておりますし、1本道ノベルを読むには十分かと。
ただし、個人的にはほとんどのメニューが右クリックでメニューを呼び出さないといけないのが、ちょっと使いやすいとは言いがたかったです。
ディスクレス起動は可能です。
<音声>
音声はありません。
<音楽>
全27曲。うちボーカル曲は3曲いずれも挿入曲で「色~イロ~」(Vo.山本章子)、「のらいぬ」(Vo.松本吉朗)、「永遠」(赤坂ハイボーラーズ)。
ボーカル曲に関してはボーカルのレベルの高さが光ります。
男性ボーカル2曲、女性ボーカル1曲、いずれも決して簡単とはいえない曲を歌いきっています。
曲自体はゲームの主題歌というよりはポップ色の強いロックバンドの曲的な雰囲気ですね。
そこら辺、好みが別れるかもしれませんが、音自体も広がりがあって、良い出来でした。
BGMもレベルが高いです。
生音から加工された音源まで広く使われていて、場面にあっていました。
ややポップス・ジャズ的な色が強く、ゲーム音楽的では無いですが、レベル自体は高く良い出来です。
残念なのは音楽モードがクリアしないと開かないことと、曲名が「トラック1」「トラック2」などと味気ないところでしょうか。
<CG>
原画はたかみち氏。
割合癖のある絵を描かれる方ですが、バランスは良いと思いますし、大人っぽい絵柄で丁寧に書かれています。
いわゆるエロゲー的スタンダードではないものの、比較的受け入れやすい絵柄なのではないでしょうか。
体つきや顔のバランスもよく、イベント絵の構図なども考えられていて良い感じです。
欲を言えば、同じ場面でも…例えば千紗視点と史佳視点でもCGを換える事が無く、そのまま使いまわしなのは残念でした。
やはり、視点となる主人公が変わればCGも変わって方が、より良い感じだと思います。
塗りは非常に光沢を抑えた水彩的な塗りが印象的ですね。
絵柄には合っていますし、塗り自体も丁寧に塗られているので、これまた良い出来です。
ノベルスタイルの為、基本的には立ち絵はありません。
ただし、主人公のモノローグ的な場面では、メッセージ部分の後ろに線画のキャラクター絵が表示されています。
それに背景のカットインなどが入るスタイルは独特ですが、雰囲気が出ていて良い感じです。
CGに登録される1枚絵の総数は13枚です。
<Hシーン>
シーン回想に登録される数は18。
中には入浴シーン程度のものも入っていますけど^^;
シーン的には和姦、強姦両方ありますが、それぞれのシチュエーション自体は比較的ノーマル。
ただし、シーンによっては男性視点、女性視点の両方で登録されるのもあり、数ほど多い印象は受けません。
シーン自体の長さは標準程度で効果音もありますが、絵自体はそれほどエロ重視ではないですし、あくまで話の中で、と言う感じなので実用性に関しては微妙です。
女性視点のHシーンが多めなこと以外は、売りになる部分ではないと思います。
また、<CG>の項でも書きましたが、同じシーンでは女性視点と男性視点どちらでも絵が同じなのは少し寂しいです。
話は女性視点なのにCGは男性視点だったりという印象を受け、違和感があるシーンもありました。
<感想>
最大8の視点から見たザッピングが売りなのでしょうが、各シナリオが1時間半程度なので、実際のプレイ時間以上に短く感じてしまいます。
話自体の筋自体は悪くないのですが、如何せん詰め込みすぎの感を受けます。
1つの事件を元に、それぞれのキャラクターで大きく分けて殺人事件を追うサスペンス要素、霊能力などのオカルト要素、18禁ゲーとしての恋愛要素を1時間半、ゲーム内日時で3日ほどの間に詰め込もうとしているので、それぞれの要素がやや薄く感じる気がします。
シナリオは意外性はそれほど無いものの、上の3つの要素をそれなりに引き取って上手くまとめているので、それぞれの場面場面、キャラクター毎の書き込みがきちんとされていれば、だいぶ印象は変わったと思いますが…。
特に、キャラクターによっては恋愛要素は非常に薄く感じるキャラもあり、恋愛感情がいずれも唐突に思えてしまうのは難点ですね。
おそらく、全てのキャラにHシーンをつけるためだと思いますが、このシナリオならばHシーンをつけるよりも、サスペンス、オカルト部分をきちんと書き込んだ方が良かったのではないでしょうか。
サスペンス部分の人間関係の描写は悪くないだけに、余計に恋愛部分のおざなりさが目立ってしまっています。
その意味で人物描写全体が薄く感じてしまい、シナリオコンセプトとサスペンス部分の良いところを生かせていない…という感じです。
ただ、上でも書きましたが、話の筋自体は綺麗にまとまっているし、ザッピングにした意味付けもきちんと出ているので、ボリュームの薄さが気にならず、恋愛要素はいらないというのであれば、なかなか良い感じです。
誤変換がごく一部にあった他は誤字も無く、テキスト自体もそれぞれのキャラクターにあわせて丁寧に書き込まれていますし、シナリオとあわせてテンポ良く物語は進行していきます。
結論として、絵と音楽、テキストはレベルが高いので、シナリオとHシーンに目をつぶれれば、それなりにオススメ出来る作品です。
<10点満点での総合評価>
6点
1本道ノベルがOKで、たかみち氏の絵が好きなら加点してください。
お気に入りのキャラ:澤田 遥
最後に一言:「声が入らなかったのは一般声優を多数使ったラジオドラマのせいですかね。」
べるさんのレビュー
<購入動機>
最初に興味を持ったのは、原画がたかみちさんだから。
その他のスタッフも有名どころを揃えていたようなので…。
加えて、新ブランドのデビュー作としても興味がありました。
<CG>
原画はたかみちさん。
独特の水彩画のような画風は健在で、ちょっと暗めのゲームの雰囲気にぴったり合っています。
ホームページ等で確認して頂ければ、その良さが分かるかと^^;
<音楽・音声>
メディアから察せられるかもしれませんが、音声はナシです。
ただし、SEが非常にしっかりしています。
人だかりの喧騒とか女性の悲鳴、犬の鳴き声などが要所要所で差し込まれるのですが、これがいい感じに臨場感を高めてくれます。
BGMも聞き応えのある良い曲ばかりで、音声がないのを十分カバーしています。
ボーカルトラックは3曲あり、これをオープニング、エンディングで使っています。
しかし…事前にラジオドラマなども発表しておきながらゲームで音声を廃すとは…。
音声を入れることをさぼったというよりは、むしろ演出自体に相当こだわった上で敢えて入れなかったのではないかと思われます。
そういう意味では、かなり実験的な作品と言えるかと。
<えっちぃシーン>
はっきり言わなくても薄めです^^;
殺人犯によるレイプシーンなども発生しますが、あるといった程度。
そこまで濃いことをしているわけではありません。
まぁ、エロに期待して買うようなゲームではないですし、おまけ程度と考えてください^^;
<感想>
本作はホビボックスが立ち上げた新ブランド、「ブーストオン」のデビュー作です。
ゲーム中選択肢は一切発生せず、キャラクターに声も入っていませんから、純然たるビジュアルノベルとして楽しむべきでしょう。
物語は、解体間近で無人の「鳴島団地 3号棟」で発生する連続殺人と、ここにそれぞれの事情を抱えてやって来た登場人物たちが交差し、ストーリーの全体像が明らかになっていく、といった展開になっています。
プレイ時間は短め。
登場人物から1人を選び消化することを8人分繰り返すことになるのですが、1周するだけなら2時間くらいで十分かと思います。
このゲーム、演出が斬新です。
CGのないシーンでは、主人公の横顔が画面の左側に、背景を右側に配すようなかたちでカットインされるのですが、これと独特のSEの入れ方は、大いに臨場感を刺激します。
この点は非常に評価できると思います。
こういった演出面での新しい提案はなかなか意欲的だったと言えるのではないでしょうか。
シナリオは、連続殺人が中心に据えられたサスペンス調です。
各キャラクターそれぞれの切り口から連続殺人事件を見据え、且つ、それぞれの持つ問題を解決していく…というのが大筋ですが、この「サスペンス部分」はよく描かれていたと思います。
全体に緊張感もありましたし、かなり踏み込んだ表現もしている。
最終イベントもキレイにまとめられていますし、サスペンスノベルとしてはかなり楽しめる部類に入るのではないでしょうか。
ですが、恋愛プロットはもう一歩といったところ。
各キャラとも他のキャラとの恋愛が描かれているのですが(2人除く)、少々説明不足な気がします。
何だか、「えっ、いつの間に恋愛関係になったの?」という感じが^^;
だから、Hシーンに入るのも妙に唐突な感じが否めませんでした。
このテンションで、さらにもうちょっとボリュームを持ってそのあたりを描写してくれれば、もう何も言うことはなかったんですが…。
(´-`).。oO(別にCD-ROM1枚ぽっきりにまとめてくれなくてもいいのに…)
<10点満点での総合評価>
8点
恋愛シナリオに不満は残りますが、演出面での提案を高く評価しました。
お気に入りのキャラ:嘉納 千紗…プレイしてのお楽しみ^^;
最後に一言:「クライマックスは泣けます!」
<review by たろんなーどさん&べるさん>
タグ
2008年09月06日|コメント (0)|トラックバック (0)
カテゴリー:「い」美少女ゲーム
トラックバック(0)
http://god.sakura.ne.jp/mt/mt-tb.cgi/1145


